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2012年8月28日 (火)

出張田園生活 : ウシの幸せ

ギリギリまで決まらなかった夏の旅。西粟倉に行くと決めた後、ならばどうしても行きたいところがここであった。

田中畜産さんである。

鳥取でレンタカーを借りて、田中さんのお宅に伺う。
そこで車を置き、奥さんの車で放牧場に連れて行っていただく。
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急峻な坂をぐんぐん上がる。
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放牧場は山のかなり上の方にあります。

電柵を外して中に入ると。。
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おー!ウシだー!!うしー!!! (大の牛好き、心で絶叫中。)

ウシはウシで、
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「あれ。だれかきたー。」 とみんなで寄って来た。

りきうし、
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あまりに嬉しくて写真を撮りまくる。
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「えー、だれー、こいつ。」
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と言われている気がする。

この子はたしか、この冬お肉になる『夢』ではなかったかしら。
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ウシたちの角が、ブルーグレーの微妙なグラデーションですごく素敵だ。これは但馬牛独特のものなのだそうで、お客さんで欲しがる方もいるとのことである。

ここにいる主な牛たちは、お母さん牛。
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妊娠して安定期になるとこの放牧場に移すそうだ。妊婦さんに運動が必要なのは人間と同じね。

または、何産もお産をしたあと、お肉になる牛もここで最後の夏をすごす。

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狭い牛舎にいるより放牧の方が牛には幸せなのかと、初めて農業や畜産の勉強を始めた頃は勝手に思っていたけれど。実は放牧は牛にとっても初めはストレスになる というのを、田中さんのブログで知った。

放牧にはリーダーが必要なのだそうだ。そう言えば農大の富士農場に行った時もリーダー牛がいたなあー。。

それにしても、牛のいる景色ってなんて素敵なんだろう。こんな景色がもっと身近に見られたらいいのに。
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でも農家さんによっては、牛を飼っている姿を見せたがらない方も多いとか。病気とかは心配だけれど、それだけではなく色々な考え方があるようだ。

帰り道振り返ると、帰り道の木のところで頭を掻いている牛がいた。
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なんだかお見送りをしてくれているようでちょっと嬉しかった。

今度は自宅前の牛舎で牛を見せていただく。
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牛舎は、明るく風がそよそよとなびき心地良い。

柵に張ってある名前を見ると、お父さんお母さんもわかるようになっている。
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牛に血統はとても大切。

この牛舎には、お母さん牛と
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(つぶらな目がかわいい♪)

こども牛と
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きゃしゃでかわいい赤ちゃん牛と
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いろんな年齢の牛たちが暮らしている。

田中さんは繁殖農家と言って、お母さん牛を沢山飼って、生まれた子牛を売る農家さんである。

肉牛の畜産家さんにはもうひとつ肥育農家というのがあり、繁殖農家から牛を買って、育てて肉にする農家だ。最近では一貫経営する農家もある。(そんなことも私たち消費者は意外に知らないよね。)

牛というのはなかなか好奇心旺盛で、もりもり食べながらりきまるのことをチラ見。
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「アンタ、誰だモ?!」 と言われた気がする。

と、写真をばりばりとっていたら、ふと視線に気づく。

じいっ。。。

身を乗り出して、写真を撮っているりきまるを凝視中の牛。
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あのう。。なんでしょうか。。。
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と、寄ってもそのまま、じいーっ! とカメラ目線見つめている。
牛に凝視されるって、なんだか不思議な気である。あはは。

なんとずうずうしくも田中さんのお宅でお昼を頂く。田中夫妻を前にしてなんだか信じられない気持ち。そしていつになく無口になってしまうりきまる。

ちょっと緊張気味のりきまるを
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人間大好きのねこちゃんがたくさんご接待してくれた。
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『びびりそろい』の我が家に指導に来てほしいよー。

とこでりきまるが農業や畜産に興味を持って勉強し始めたのは4年ほど前。
丁度仕事でもあまり恵まれない日々だったりきまる。リンクリンクで飛んだ先で偶然田中さんのブログにいきあたった。以来ずっと憧れていた生産者さんの一人である。

会社のパソコンでお昼を食べながら見て、「ああー、ここに行ってみたい。会ってみたい。」と思い続けていたその場に、自分がいることが不思議で信じられない気持ち。

ここの子達は田中さんの収入と夢を支えている。
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そうして日々ともに暮らし、子供取り上げ、何年もともに過ごす。そんな牛を、最後に出荷し肉にする。その現場を目の前にすると、『命を育てる仕事』の重さに圧倒される思い。(田中さんご夫妻は、そんな気負いもなく淡々とされているのであるが。)

なんだか色々とお聞きしたいこともあったけれど、何か軽々しく聞いてはいけないような気持ちになって、あまり話もできなかった。

牛の気持ちはりきまるにはわからないし、何が牛にとって幸せなのかはわからない。

でもりきまるが牛だったらやはり
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田中さんのお宅の牛になりたいな。
もしかすると牛に幸不幸なんて概念すらないのかもしれないけれど。
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田中さんの牛たちには、幸せに暮らす生き物のゆったりした雰囲気が漂っていると思う。

生き物は大切に育てて大切に食べたいと思い続けてきた。スーパーの棚に並び、お皿の上のる、お肉のずっと向こう側の世界を見たいとずっと思い続けてきた。

都市に住む私たちと生産の現場、この二つがこんなに離れていていいのかしらとずっと思ってきた。
そしてそのふたつの世界をすこしでもつなぐ仕事をするのが、りきまるの夢でもあります。(それが何かも今はわからないのだけれど。)

田中さん、本当にありがとうございました。(柄にもなく)無口な私でスミマセン。
また牛に会いに行きたい。そして次回はもっと色々とお聞きしたいと思います。

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