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2012年4月29日 (日)

番外編 : 土を喰ふ日々

【水上勉氏が書く『我が精進十二ケ月』は、我が理想の田園生活を体現した書。】

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中川一政氏による装丁も大変素晴らしい。

ここに語られる、四季の食材、それとそれらを通じて語られる彼の人生の記憶は、不思議なほど、遠く離れた年代のはずの、自分の奥底に眠る記憶とつながるものがある。

冬枯れの軽井沢で貯蔵した野菜を工夫しながら調理したり、ようやく水ぬるむ野や沢を歩きながら春の恵みを探し、小さい畑を耕す。
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それは51歳のりきまるが今心から憧れる生活でもある。

歳とって始める田園生活は、こんな風に静かに、そして内省を含み憂いを帯びている方が素敵だ。

そんな自分をときたま訪ねてくる人を、精一杯もてなすため、『土から生れたもの』で料理を作る。
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美しいカラー写真など何一つないけれど、今の私にとって、最上の料理本の一冊でございます。


ところでこの本、買ったのは6年ほど前だったのだが、内容のあまりの地味さにずーっとつん読状態であった。

50歳を超えてようやく再び手に取り、ページが進むのを惜しみながら夢中で読んだ。
本も人と同じく、出会うべき時があるとしみじみ思うのでありました。

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コメント

素敵な装丁ですね。このところ「昔」(いや本当に昔。中学生の頃)立ち読みしていた料理本をアマゾン古本で買っています。昭和60年位までの本は気合が入っているのが多かったのか、それとも単なるノスタルジーなのか。。。どちらにしても、「いいなあ」と思える本に会えるのは幸せですよね。でも高い(涙)。明日も働きます(ため息)

投稿: SUZU | 2012年5月17日 (木) 20時22分

SUZUさん、
そっち方面に行かれましたか。。(笑)
わかりますよ、りきまるも古書の料理本マニアなので。。高いし、圧倒的に今の料理本の方がおしゃれなんだけど、古書にはなんとも言えない味がありますよね。
何かで読みましたが、昔の編集者は作家に『売れなくても良い本を作りましょう』と言ったそうですが、最近は『良い本を作りましょう。でもせっかくだから売れるようにしたいですね。』と言う人が出てきた。と。
両者のあいだには、何かが違うのかもしれません。

投稿: りきまる | 2012年5月18日 (金) 09時00分

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