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2011年9月 6日 (火)

番外編 : 百年単位

三日目は野菜や漬け物での提携先、月山パイロットファームを訪問。
漬物石に
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漬物樽。
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今は端境期で工場は空っぽである。

普通の米農家だった相馬さんらは28年前、はじめて無農薬ジャガイモの栽培を始めた。
低投入持続型農法という輪作のサイクルなどの説明も受ける。でも、「まあ実は適当ですよ。」だそうです。

あはは。工業製品じゃないからそういうもんだよね。。

ここでは平牧のレストランで使用した廃油を農機具やワゴン車の燃料に使用している。
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高い器具など使わず、超手作りで製造する方法を伝授される。
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ま、再現出来ないけど。ははは。

説明中、猫が
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みんなの理解度をチェックチェック。
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「みんニャ、ちゃあんときいてるー?」

記念にネコ先生の写真を撮るが。

「りきまるさん、せつめい、きいてないでしょ。」  
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ネコ先生、ご明察です。

その後農場に向かう。
ただいまだだ茶豆の収穫真っ最中である。
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右から茶豆の束を入れると、
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豆と枝が分離されて出てくる。この機械を動かす燃料もさっきの手作り燃料だ。すごいな。

ここはこ赤かぶの畑
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丁度蕪の芽が出てきたところ。
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種は直播きして、込み合っても間引きしないそうだ。

「込み合っても必ず1つが大きくなります。で、その蕪を収穫すると、隣で成長出来なかった蕪が成長して、次に収穫できるんですよ。生き物はなかなかしぶといもんです。」

うーむ。。なる程。組織における人材の成育とも相通じますね。

相馬さんに聞いてみた。「有機と一般栽培ってどうですか?」

「化学肥料を使う一般栽培は、最初の30年くらいは収穫量は有機より良いんですよ。ただ、次第に地力が落ちてそのくらいからは有機の方が良くなります。」

「化成肥料の畑は次第に土がカチカチになってきます。化学肥料には植物が吸収出来ない無駄な成分も入っているから、長い年月で土地に蓄積されていくんですよ。」

「水田はまだいいんですよ、ある意味水を大量に入れて土壌を洗浄していますから。」

なるほど。畑はデトックスできない訳ですな。以前どこかで聞いたことのある、有機の意味をリアルに農家さんから直接聞くのは迫力ある。

「やっぱり千年使える農地にしたいですからねー。」

有機を強制するでなく、さらっと気負いなく話す相馬さんは、確認できるだけで400年前からの農家さんなんだそうだ。百年単位で使える設備なんて聞いたことない。土ってすごいよね。

天ぷらのにおいがする再生オイルで走るワゴン車から、
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庄内の美しい景色を眺める。

昔大嫌いだったハリウッド映画は、『都会に疲れたキャリアウーマン(死語)が田舎に行き本当の生き方を見出す』と言うものだった。
ステレオタイプな考え方は今でも大嫌いだけれど。でも田んぼや畑に立つのは心から大好きになった。里山の景色には心を開放する力がある。

りきまるのすむ世界では、日々ビジネス用語にまみれている。ROA、ROE、達成率、収益性確保、流動化にリスク管理に効率推進に事業統廃合。見据えているのは今期の業績。そしてせいぜい三年後だ。
この世界で頑張るのが、ただただ、今現在のりきまるの使命である。それは決して嫌ではないけれど。

家畜を育て、耕して種をまき、家畜を屠り、実りを刈り取るこの世界とは、同じ星と思えぬほど遠く隔絶されている。
都市にいる私たちは、『生産者の書かれたラベル』以外に、その後ろにある世界を殆ど知らずに、日々便利に生産物を消費している。

この二つの世界が、こんなに離れていていいんだろうか  と、数年前農業や畜産の世界を覗き見始めた時に漠然と思ったことを改めて思い出した。


数百年後、どんなに世の中が変わっても進化しても、人々が土地を耕し、生き物を育て、食の喜びを味わう行為は、きっとまったく変わらないよね。

りきまるが生産者になることはきっとないのだけれど。
今は仕事も忙しくて、なかなか時間もさけないのだけれど。
どうしたらいいのか、まだ具体的には見えないけれど。

この隔絶された二つの世界をつなぐ何か そんな役割が果たせたらいいなあ。。。  と改めて初心に帰るりきまるなのでありました。

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